不思議な事
幼い頃から、異常な忘れっぽさがあった
忘れ物とか、後でやろうと思った事を忘れるとかも他人より多く当たり前だが、そんな次元ではなく、感情を忘れていた
悲しみとか、もしかしたら他のポジティブな事もそうだったのかもしれないが、強く自覚していたのは「怒り」だった
学校でケンカして、家に帰り、次の日に学校で会ったら、前日あれだけ荒れ狂っていた事も忘れて「おはよ〜♪」とか…
相手はさぞかし困惑しただろう
自分も話し掛けて、「ヤバい☆昨日ケンカしたんだった☆」と思い出すのだが、もう能天気に挨拶した後なので、今更ケンカモードになる訳もいかないし、その感情も無い
そんな訳でその場以降も普通にするしかなかった
この怒りの感情の消失、記憶の消失と言っても良いのだが、酷い時は2時間程で綺麗に忘れていた
今思っても本当に不思議で、当時も自分の忘れっぽさ加減にガッカリしたものだが、悪い感情を忘れるのは悪い事ではないとあまり深くは考えなかった